pure love
それからというものの、私は何も変わらず過ごしてきた。
亮太と何かあるわけでもなく、ごく普通の生活を送っていた。
亮太のことで言えば、友人の三宅 遥が亮太を好きになったこと。
その報告を受けたときも何も思わなかったし、逆に応援だってしていた。
自分があの、入学式の日に感じた思いは胸の奥にしまいこんで。
そして7月辺りには遥とは一緒に行動することが少なくなっていた。
時々、会話を交わす程度だった。
私は、濱田 葵と行動することが増えた。
だから遥が亮太のことがまだ好きということは分からないし別に気になることでもなかったんだ。あの秋の季節がやってくるまでは。
そう、あの席替えがなかったら君と2人で笑い合うこともなかったのかもしれない。