pure love
epi2
気づけばもう9月だった。
暑い夏休みを越え、運動部に入っている子たちはみんな顔が真っ黒だった。
陸上部に入っていた私を含めて。
「今日、席替えするわよ。」
私の担任が大きな声でみんなに叫んでいた。
みんなざわざわしていて、私も友達と席替えの話をしていた。
順番にあみだクジの紙が回ってきて友達と何処に名前を入れるかで悩んでいた。
「私ここにする!愛海はどうすんの?」
紙に名前を書きながら尋ねてくる。
「う〜ん…。あっ!ここっ!」
右端から二つ目のところに名前を書き入れた。
この席替えからあんな恋が始まるなんて思いもしなかったんだ。