人間になりたかった向日葵
「お待たせ」
優しい顔で慧人くんは紅茶を持ってきてくれた。
「ありがとございます…」
一口飲むと、慧人くんの優しさが伝わってきたような気がした(笑)
「温かい…美味しい…」
「よかった♪
あ、まだ名前聞いてませんでしたよね?
俺は峯岸慧人です。
ちなみに20歳(笑)」
「私は…向日葵」
あえて、名字は言わなかった。
いや、ないんだけどさ。
なんとなく、なんとなく。
慧人くんは「年は?」と言った。
「20歳…」
「同い年だね」
慧人くんはニコッと笑った。
私はいつも慧人くんのこの笑顔にやられてるの。
「でも、よかった~。
ほら、女性に年聞くとか失礼じゃん?
それ言った後に気づいて(笑)」
「あははっ(笑)
別に気にしないよ」
「向日葵ちゃんがそうならよかった。
あ、向日葵で思い出したんだけどさ、俺向日葵育ててるんだ♪」