人間になりたかった向日葵
「慧人くんって優しい人だよね…」
「え、そう?」
「うん♪」
「てゆか、向日葵ちゃんって家どこら辺?」
「へっ!?」
「ほら、もう7時だし。
送るよ、危ないし。
どこ?」
…言えない。
慧人くん家のベランダだよ!
なんて言えないよぉ…。
「…」
「家出とか…?」
私は何故かうなずいた。
「んじゃ、泊まる?
あ、変なこととかしないって(笑)」
えっ!? ラッキー♪
あっ、でも…。
「嬉しいけど、彼女に心配されちゃうよ」
「安心して。
彼女とかいないし」
えっ!?
じゃあ、サヤカさんは?
「…じゃ、お言葉に甘えちゃおっかな?(笑)」