女の子の心を持った男の子

高校2

学校生活も少しずつ慣れてきてあつし以外にも話す人ができてきた

でも、あつしとは一番話が合う

私がなんかボケれば突っ込んでくれるしあつしがボケれば私が突っ込むし

漫才師みたいな駆け引きが楽しかった気がする

そこまではあつしとは「いい友達」としか見ていなかった


ある日、寝ているときに見た夢であつしがでてきた

夢の内容はへんてこなもので、私が誰か知らない人に追いかけられてるとこであつしが助けに入って私を助けてくれるみたいな感じの夢

朝起きた時

「夢か~!」

と思いながら何か心の中に違和感を感じた

その違和感は学校の登校時間が近づくにつれて大きくなっていく

そしてあつしの顔を見たときにその違和感がなんなのかに気づいた


・・・好きになってしまったんだ・・・


自分でも信じられなかった

夢でカッコいい登場をしたからって好きになってしまうもんなのか・・・

その日を境にあつしを意識しはじめてきてしまった

でも、まだそれとはまた別の違和感がある

なんなんだろう、この気持ち・・・

もしあつしが私の事を好きになってくれても私は男

つまりゲイみたいな関係になるってこと

なぜか私はすごい抵抗があった

ゲイとか同性愛者に差別があるわけではない

私が言いたいのは私が「男」として愛されたいんじゃなくて「女」として愛されたいんだと時間がたつにつれ気づいてきた


「性同一性障害」


今は聞いたことがある人もいるとは思うが私が高校生の頃はほとんどの人が聞いたことはなかったと思う

もちろん、私自身そんな病名は知らなかった

要は、心と体の性別が一致してないとゆうこと

体は男なのに心は女

または、体は女なのに心は男

心の問題なので非常に難しい問題なのだ


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