不器用な僕等の唄を
私が書く日誌を指差しながら言った。
「違うよ。」
「また前川にやらされてんの?」
「やらされてるじゃなくて…私が引き受けたの。」
「同じことじゃん。」
私がやりたいと思ったことはやりたいのに。
それの何がいけないの?
青は会った時から、私が誰かの代わりに何かをするのに突っかかる。
前川さんは、今日は家の用事があるから日直を代わってあげた。
「青、揉め事は他でやれ。」
部長は青を睨む。
「…別にいいんじゃない?」
意外なことに聞こえた音宮先輩の声。
私も青もそっちを向く。