不器用な僕等の唄を
それ、温かいやつじゃあ…。
「温いのが好き。」
我が儘透子は、我が道を行く。
「透子ちゃんと紘波、先にドライヤー使う?使わないなら先に使って良い?」
洗面台の電気をつけた野田ちゃんは聞く。
「いーよ。」
「どうぞ。」
あたしは短髪だし、透子はこの中で一番長いけどあまり気にしない。
それを確認した野田ちゃんはドライヤーのスイッチを入れる。
部屋に入ると、布団が出されていた。
自分で敷くらしい。
「敷き布団、久しぶり!」
この前は中学の林間学校で寝た。