不器用な僕等の唄を

横腹に透子の足が入った。

吐き気がする。
死ぬかもしれない。

…けど、プライドが許せない。

冷たく見下ろす透子。
やはりその口元には、薄笑い。

まだまだ、だ。

「…本当は自分が佐々木の家から勘当されたからって、根に持ってるんじゃないの?」

あたしは、横腹にあるその言葉に止まった透子の細い足首を持って引き摺る。

必然的にバランスを崩して、隣の布団に突っ込む。

「母親が勘当されて、それの所為で庶民的な生活をしてきて。母親の所為でひねくれた性格だなんて知らないけどね?」



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