不器用な僕等の唄を
シンデレラソナタ。
Ⅰ
がちゃ、と扉が開く。
「…っ、!」
唇が離れて、そっちを向けば新しいフラオブのボーカルの子がいた。
確か、轟さんだったような。
轟さんも充分真っ赤だったけど、私はそれ以上に真っ赤になった。
「…ごめんなさい!」
そう叫んで、扉を閉めて行ってしまった。
「…どうしよう。」
流星(リュウセイ)を振り返る。
「何が?」
「何がって見られたよ!?」
プレイボーイは気にしないって言うの!?
「鍵かけんの忘れた。」
「そっち!?」
「そっち。」
そうして、また唇を近づける。