不器用な僕等の唄を
シンデレラソナタ。




がちゃ、と扉が開く。

「…っ、!」

唇が離れて、そっちを向けば新しいフラオブのボーカルの子がいた。

確か、轟さんだったような。

轟さんも充分真っ赤だったけど、私はそれ以上に真っ赤になった。

「…ごめんなさい!」

そう叫んで、扉を閉めて行ってしまった。

「…どうしよう。」

流星(リュウセイ)を振り返る。

「何が?」

「何がって見られたよ!?」

プレイボーイは気にしないって言うの!?

「鍵かけんの忘れた。」

「そっち!?」

「そっち。」

そうして、また唇を近づける。



< 171 / 310 >

この作品をシェア

pagetop