不器用な僕等の唄を
的確な答えが、透子ちゃんから聞こえた。
起こしてしまったらしい。
「あ。そっか、シンデレラのシ!」
省略する意味はないと思うのだけど。
私は紘波にくじをまわす。
「お、やった。あたし音響担当。」
いつも作曲をしたり、フラオブのライブの音響もやったりしている紘波は嬉しそう。
「王子は決まってんのか?」
雪比良がきょとんとした顔で言った。
「あ、確かに。男同士だったか…ってあー!」
「煩い、馬鹿。」
紘波の叫びに透子ちゃんは叱咤する。
何か大切な用事でも思い出したのかな?