不器用な僕等の唄を

「野田ちゃん、シンデレラじゃん。王子誰!?」

透子ちゃんの言葉も気にせず、紘波は立ち上がり周りを見る。

「あ、私。」

ピンと手を挙げたのは、阿久津(アクツ)さん。

「女子同士…。」

この世に宝塚ってものがあるから、まだ想像は出来るけど。

「野田ちゃんシンデレラ?よろしくね!」

私が演技出来るかどうかは別問題。









「妃芽がシンデレラ?王子誰?」

昼休み、流星の姿をやっと見た。

裏庭のベンチに私がいるのをどうして知ったのかは分からないけど、フラリと訪れる。



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