不器用な僕等の唄を
必然的に、映画に行くことが決まる。
「いつ行く?」
こちらを向く流星の耳にトパーズ色のピアスが光る。
そういえば、透子ちゃんもブラックローズ色のピアスをつけてた。
「今週なら塾ないよ。」
「今週に決定。」
そして、軽くキスをされた。
フラオブの部室に行くと轟さんがポスターをかいている。
最近よく来る私は、フラオブに女子が二人しかいないので、寝ていない轟さんとばかり話す。
少しだけ、気まずい空気は流れるけれど。
「…あ、こんにちは。」
「何のポスター?」
「文化祭です。」