不器用な僕等の唄を

…寝たフリ!?

ドキドキしながら、長い睫を見ていると口が開く。

「ここに座って良いかって聞いたら。」

「え?」

「別に、って返って来たから。座ってるの。」

その時、扉が開いた。

そこにいたのは青くんで私達に会釈をすると、轟さんに近づいていく。

「お前…よく飽きないよな。」

「好きでやってるんだから。青も色塗る?」

はい、と轟さんは青くんにペンを渡している。

「あ、青じゃん。弟いるよ栄。」

「いつもの事だろ。」

「相変わらずサッカー部は暇なようで。」

後から続くように流星と雪比良兄と高橋くんが入って来て、私を見ると笑顔になる。

「久しぶりに揃ったんだ、始めるぞ。」





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