不器用な僕等の唄を
集まるといっても、あたしと紘波の2人くらいしかいない。たまに、矢祇が入るくらいで。
あたしはペットボトルを抱えて眉を寄せる。
「じゃあ何、魚にそんな種類がいるとでも?」
コップに入ったミルクティーを口に含む。
「人だよ人。魚じゃなくて栄のこと。」
噴きだすかと思った。
無理矢理止めた所為で、変な方にミルクティーがいってしまった。
むせるあたしの背中を紘波がさする。
「ちょ、大丈夫?」
「死んだら呪ってやる。」
「困るんだけど!?」
おさまって、深呼吸をする。
「てか、その反応を見る限り真実っぽい。」