不器用な僕等の唄を
Ⅱ
その怪訝な顔が、雪比良に似ていて苛っとする。
あたしと桔梗は顔も似ていなければ、性格もあまり似ていない。
それに嫌悪を覚えているわけではないけど、寂しいなとは思う。
「何スか?俺の顔に惚れましたか?」
「はぁ…。」
その軽い性格は似てないけどね。
「うっさい。大体において青には轟がいるでしょう?」
「そうですよ…じゃなくて。」
1センチほど高い青が前に来て、あたしの足を止める。
急いでないから良いんだけど。
これから音楽室に行って作詞をしないとならない。
しかも小さい子を見るように屈まれた。