不器用な僕等の唄を
いや、いくら図星だからといって赤の他人に何故そこまで言われなくてはならないんだろうか。
顔を上げれば、2年の見たことのある顔。
桔梗が夏祭りの時に探して欲しいと言った、あの2年の香坂。
「…桔梗から色々聞きましたけど、あたしが口出すことじゃないと思うけど。
悲しい運命は嫌だって言ってくれたのはトーコさんだから。」
見据えた。
自分の顔から笑顔が無くなっていくのが分かる。
「逃げて自己完結したらきっと大人になった時、悲しい思い出になると思います!トーコさんより長く生きてないからまだ分からないけど、そうやって笑顔安売りするのはダサいです!」
…ダサい…。