不器用な僕等の唄を
ダサいって言われた…。
「音宮、喧嘩買わないの?」
矢祇が口を開く。
これは喧嘩?
首を傾げる。
「…なんであんたが知ってんの?」
あたしは香坂に尋ねる。
「なんでって…音宮先輩に興味がある生徒は殆ど知ってますよ。」
「はぁ?」
「はぁ?じゃないですよ!どうするんですか、雪比良部長と!」
「大きい声で言うんじゃねぇよ、この馬鹿!!」
「透子、口が悪い。」
熱くなったあたしを紘波は宥める。
どうこうの前に…ここ何日間、雪比良とちゃんと会っていない。
雪比良は休憩時間はどっかに行くし、あたしはバンドには行っていない。