不器用な僕等の唄を
お姉ちゃんは冷蔵庫をだるそうに開ける。
でも、目当てのものが無かったらしくすぐに閉めた。
「ゴーヤジュース…?」
私は答える。
「何ソレ。マズそう。」
こっちを向いて、微笑んだ。
久しぶりに…お姉ちゃんの笑顔を見た気がする。
「茉莉が言ってた。なんか、美味しい…のかな?」
「友達?しかも、首傾げながら勧めないでよ。」
そう言うと、お姉ちゃんはリビングを出た。
それを見た私は通知表をもう一度見て、溜め息をした。
やっぱり、お姉ちゃんに嫉妬してる。