不器用な僕等の唄を

そんな風に悲しい瞳をして言うから。


傷つくのはお姉ちゃんのはずなのに。


どうして、

私が悲しいの?


「おやすみ。」

何も言わない私を見て、お姉ちゃんは部屋に戻っていく。

謝れなかった。
お姉ちゃんも、私を責めなかった。

もし、心がクッキーならば真っ二つに割れたみたい。

まだ、クッキーの方が良い。

分けられるから。




< 52 / 310 >

この作品をシェア

pagetop