不器用な僕等の唄を

前を歩くお姉ちゃんの足首は、白くて細い。

「お姉ちゃん、歩いてここまで来たの?」

「馬鹿なの?馬鹿にしてるの?ここまで、矢祇のバイクに乗せてもらった。」

最初の皮肉は兎も角…。

お姉ちゃんと矢祇さんは仲が良い。

同じ中学だったり、同じ夜遊び仲間だったり、同じ元…。

「矢祇さん、彼女いるのに夜遊びしてるの?」

「夜遊びって…。今回は彼女の了承付きで乗せてもらった。」

細い足首が止まる。

それに続いて止まると、近くにコンビニがある。



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