不器用な僕等の唄を

でもトーコさんは、美人だ。

そこら辺のモデルより、綺麗な顔立ちと白くて長い手足。

「茉莉?早く行くよ。」

「あ、うん。」

トーコさんと窓ガラスは記憶の中でセット。

誠とあの暴走は、記憶喪失になったとしても、忘れない。

「最近、ヤギさん見ないね?」

ヒールの高いサンダルがカツカツと鳴る。

「彼女出来たから、あんまり夜出ないんだって。」

「意外!だって今まで、そんな事…。」

「特別な人なんだよ。」

きっとね。
友達の噂は、本当らしい。

トーコさんとヒロナさんは、少し寂しそう。



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