不器用な僕等の唄を

『冗談だって。』

「だろうね。」

少しがっかり。

声を聞くと会いたくなる。
だからと言って、電話せずにはいられない。

『じゃあな。』

「うん、またね。」

次会うのは、来年の春。
誠が高校を卒業してからだね。







週2で入れてるバイトの日は、夜に繁華街には出ない。

とは言っても、バイト先のファミレスが繁華街の入り口にある。

「お疲れ様です。」

店長に挨拶をして、店を出る。

大人しく駅の方に行くと青の兄、雪比良先輩がいた。

女…多分、あれは阿久津先輩と並んで歩いている。



< 85 / 310 >

この作品をシェア

pagetop