不器用な僕等の唄を
『冗談だって。』
「だろうね。」
少しがっかり。
声を聞くと会いたくなる。
だからと言って、電話せずにはいられない。
『じゃあな。』
「うん、またね。」
次会うのは、来年の春。
誠が高校を卒業してからだね。
週2で入れてるバイトの日は、夜に繁華街には出ない。
とは言っても、バイト先のファミレスが繁華街の入り口にある。
「お疲れ様です。」
店長に挨拶をして、店を出る。
大人しく駅の方に行くと青の兄、雪比良先輩がいた。
女…多分、あれは阿久津先輩と並んで歩いている。