【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
カズは私の言動が少し引っ掛かったのか、じっと私を見て首を傾げている。
視界の左側に、カズのセットが済んだ明るい白金色の髪の毛と、大きな、カラコンの入ったくりくりの目が映る。
カズは美形だ。人形みたいな可愛らしい顔をしている。顔だけならナツより端正な顔立ちかもしれない。
いつまでも私をじろじろ見ているカズに、なんだか無視する方が恥ずかしくなってきて、再び目線をその美形な顔に向ける。
すると、カズは不気味な顔でニタッと笑う。整っているから、不気味さは何割も増している。
ちょっとアヤ……これのどこが『笑顔が可愛い』のさ。
こ憎たらしくて、何か腹の立つことを言ってきそうな香りがぷんぷん漂うこの顔が、可愛いわけがない。
視界の左側に、カズのセットが済んだ明るい白金色の髪の毛と、大きな、カラコンの入ったくりくりの目が映る。
カズは美形だ。人形みたいな可愛らしい顔をしている。顔だけならナツより端正な顔立ちかもしれない。
いつまでも私をじろじろ見ているカズに、なんだか無視する方が恥ずかしくなってきて、再び目線をその美形な顔に向ける。
すると、カズは不気味な顔でニタッと笑う。整っているから、不気味さは何割も増している。
ちょっとアヤ……これのどこが『笑顔が可愛い』のさ。
こ憎たらしくて、何か腹の立つことを言ってきそうな香りがぷんぷん漂うこの顔が、可愛いわけがない。