【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
迷惑かと思いつつ、芽生えた感情は抑えることが出来なくて。
気がついたらナツの部屋の前まで来てしまっていた。
勇気を振り絞ってコンコン、とドアをノックしてみる。けれど、部屋の中からは返事がない。
ナツはこの時間は大体誰かと飲んでるからなあ。いない、のかな。
頭ではナツがいないのは理解出来るんだけど、なんか、寂しい。
別に今が別れの時だってわけじゃなく、数時間後に帰ってくるって分かってるのに、なんなの私、馬鹿みたい。
僅かな可能性を求めてドアノブを捻ると、ちょっとだけ神様に想いが通じたらしい。
「あ……開いてる」
なんだか悪いことをしているような気持ちになりながらも、私はナツの部屋に踏み込んだ。
気がついたらナツの部屋の前まで来てしまっていた。
勇気を振り絞ってコンコン、とドアをノックしてみる。けれど、部屋の中からは返事がない。
ナツはこの時間は大体誰かと飲んでるからなあ。いない、のかな。
頭ではナツがいないのは理解出来るんだけど、なんか、寂しい。
別に今が別れの時だってわけじゃなく、数時間後に帰ってくるって分かってるのに、なんなの私、馬鹿みたい。
僅かな可能性を求めてドアノブを捻ると、ちょっとだけ神様に想いが通じたらしい。
「あ……開いてる」
なんだか悪いことをしているような気持ちになりながらも、私はナツの部屋に踏み込んだ。