【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
ねえナツ。私ね、ナツに伝えたかった想い、やっと分かったよ。
ずっとモヤモヤと立ち込めていた霧が晴れたような感覚。今の私なら、空だって飛べそうな気がするんだ。
「さ……ナツさんとこ行っといで!私はしょうがねえけどカズとデートしてやるよ!」
「しょうがないって、酷いっス!俺はこんなにアヤさんを好きなのに!……あ!」
意識的になのか……いや、口を両手で隠してるところから見たら、無意識に言葉に出したらしいカズ。
さっきまは私のために凛としていたアヤの顔が、ゆっくり赤くなっていった。
「私、ナツのところに行くよ。だから……頑張れ。二人とも」
私は二人に向けて言うと、立ち上がり走り出した。
ナツに一刻も早く会いたいという気持ちと、二人が上手く行きますようにという気持ちを持って。
ずっとモヤモヤと立ち込めていた霧が晴れたような感覚。今の私なら、空だって飛べそうな気がするんだ。
「さ……ナツさんとこ行っといで!私はしょうがねえけどカズとデートしてやるよ!」
「しょうがないって、酷いっス!俺はこんなにアヤさんを好きなのに!……あ!」
意識的になのか……いや、口を両手で隠してるところから見たら、無意識に言葉に出したらしいカズ。
さっきまは私のために凛としていたアヤの顔が、ゆっくり赤くなっていった。
「私、ナツのところに行くよ。だから……頑張れ。二人とも」
私は二人に向けて言うと、立ち上がり走り出した。
ナツに一刻も早く会いたいという気持ちと、二人が上手く行きますようにという気持ちを持って。