【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
「だーかーらぁ!今日は臨時休業にするんスよ!」
朝の開店準備。店内に入ろうとするナツから鍵をぶん取り、そんなことを言い出したのはカズだった。
時間はあっという間に流れて、ついに、明日の朝にはお父さんが迎えに来る。
きっかり一ヶ月。私の、突然始まった沖縄での、あっという間のスローライフは終わりを迎えようとしているんだ。
でも、最終日だからって何かが変わるでもないし、そもそもお店の手伝いで沖縄に来たから、当たり前のように私はここに来ていた。
なのに、朝の一発目、目の前にはむくれるカズ。
「今日はフユちゃん最後の日なんスよ!働いて終わりとかにするなら、ナツさんのことぶん殴りますからねっ!」
それが自分の為なんだなって思うと、なんだか嬉しい。
カズの、幼いながらに精一杯に考えてくれたことが、優しさが、嬉しくてたまらない。
朝の開店準備。店内に入ろうとするナツから鍵をぶん取り、そんなことを言い出したのはカズだった。
時間はあっという間に流れて、ついに、明日の朝にはお父さんが迎えに来る。
きっかり一ヶ月。私の、突然始まった沖縄での、あっという間のスローライフは終わりを迎えようとしているんだ。
でも、最終日だからって何かが変わるでもないし、そもそもお店の手伝いで沖縄に来たから、当たり前のように私はここに来ていた。
なのに、朝の一発目、目の前にはむくれるカズ。
「今日はフユちゃん最後の日なんスよ!働いて終わりとかにするなら、ナツさんのことぶん殴りますからねっ!」
それが自分の為なんだなって思うと、なんだか嬉しい。
カズの、幼いながらに精一杯に考えてくれたことが、優しさが、嬉しくてたまらない。