【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
「綺麗だろ?ここ、コマカ島っていうんだ。無人島なんだよ」
「コマカ、島?」
ナツの言葉を復唱すると、ナツはピアスの開いた方の左の眉毛を下げて笑った。
「そ。穴場の観光スポットなんだ。海が透き通るように綺麗でさ、ホントはシュノーケル体験とかしてほしいんだけどさ、それはまた今度な。約束」
優しい声と共に、ナツのゴツゴツの指先が私の髪の毛をぐちゃぐちゃ撫でる。
海から来る風のせいか、私の髪の毛は少しベタベタしているらしい。
ナツの指の通る感覚から、それが推測出来る。
その感覚に、ああ私、今沖縄にいるんだなぁ、何て改めて思ってしまう。
変なの。こんな風にまったり当たり前のことを考えるだなんて。
「コマカ、島?」
ナツの言葉を復唱すると、ナツはピアスの開いた方の左の眉毛を下げて笑った。
「そ。穴場の観光スポットなんだ。海が透き通るように綺麗でさ、ホントはシュノーケル体験とかしてほしいんだけどさ、それはまた今度な。約束」
優しい声と共に、ナツのゴツゴツの指先が私の髪の毛をぐちゃぐちゃ撫でる。
海から来る風のせいか、私の髪の毛は少しベタベタしているらしい。
ナツの指の通る感覚から、それが推測出来る。
その感覚に、ああ私、今沖縄にいるんだなぁ、何て改めて思ってしまう。
変なの。こんな風にまったり当たり前のことを考えるだなんて。