【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
「しりしりーって?」
「ああ、フユちゃんは知らないんスよね。しりしりーって沖縄の方言でね、にんじん見て」
私が尋ねるとカズがニッコリと笑い答える。
言われた通りにんじんを見ると、にんじんはスライスしてあるように見える。縦長く、薄い形だ。
「そのにんじんをスライスするときの音がしりしりって聞こえるから、こういう調理をしてあるやつはたいがいしりしりーっていうんスよ。ナツさんのしりしりーは絶品なんスよね!いただきー!」
分かりやすい説明をしてくれたカズは小皿にそれを盛ると頬張った。
頬袋を膨らませて幸せそうにそれを食べるカズは、なんだか子リスみたい。
ああ、こういうとこ高校らしいんだなぁって思うと少し、安心しちゃうな。
「ああ、フユちゃんは知らないんスよね。しりしりーって沖縄の方言でね、にんじん見て」
私が尋ねるとカズがニッコリと笑い答える。
言われた通りにんじんを見ると、にんじんはスライスしてあるように見える。縦長く、薄い形だ。
「そのにんじんをスライスするときの音がしりしりって聞こえるから、こういう調理をしてあるやつはたいがいしりしりーっていうんスよ。ナツさんのしりしりーは絶品なんスよね!いただきー!」
分かりやすい説明をしてくれたカズは小皿にそれを盛ると頬張った。
頬袋を膨らませて幸せそうにそれを食べるカズは、なんだか子リスみたい。
ああ、こういうとこ高校らしいんだなぁって思うと少し、安心しちゃうな。