【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
知らない番号だし、一応出てはみたけど沈黙してみる。だって、怖いじゃん。
すると向こうから、聞き覚えのない声が響いた。
《あー…春井さんの娘さん、冬花さんですか?》
「そうですけど……あのー、もしかして父の知り合いのお店の?」
ちょっぴり鼻声の掠れた、色っぽさを感じる声。そんな印象の通話相手は、どうやら私が世話になるとこの人間らしい。
《そろそろ来るかなって思ってたんだけど、うちの場所分かる?》
「いえ、全く。ここが沖縄のどこだかも検討がつきませんし」
私はもじもじしてもしょうがないと思い正直に言う。
すると、相手の嫌な感じは全くしない小さな笑い声が携帯越しに響いた。
すると向こうから、聞き覚えのない声が響いた。
《あー…春井さんの娘さん、冬花さんですか?》
「そうですけど……あのー、もしかして父の知り合いのお店の?」
ちょっぴり鼻声の掠れた、色っぽさを感じる声。そんな印象の通話相手は、どうやら私が世話になるとこの人間らしい。
《そろそろ来るかなって思ってたんだけど、うちの場所分かる?》
「いえ、全く。ここが沖縄のどこだかも検討がつきませんし」
私はもじもじしてもしょうがないと思い正直に言う。
すると、相手の嫌な感じは全くしない小さな笑い声が携帯越しに響いた。