【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
しばらく私達は砂浜で、他愛もない会話をしながら夕日を眺めた。
その夕日が沈む中、ナツがぽつりと呟いた。
「俺達ってさ、なんか、砂浜みたいだなって思うんだ」
「なんで、そう思うの?」
ナツは相変わらず微笑みを携えて、目線はそのまま夕日に向いたままに話す。
「俺らは沖縄の灼熱の熱を含んで微熱に侵された砂浜と同じ。普通の恋人みたいに愛してるなんて言える関係じゃないけど、真っさらで、どこまでも綺麗な白。……なんてね」
最後の『なんてね』が妙に切なくて、心がキュン、と痛んだ。
ねぇ、自分から言い出した関係なのに、何でそんな顔をするの?
まるで、ナツが私のこと、ホントに愛しているみたいな、そんな切ない顔はやめてよ。
その夕日が沈む中、ナツがぽつりと呟いた。
「俺達ってさ、なんか、砂浜みたいだなって思うんだ」
「なんで、そう思うの?」
ナツは相変わらず微笑みを携えて、目線はそのまま夕日に向いたままに話す。
「俺らは沖縄の灼熱の熱を含んで微熱に侵された砂浜と同じ。普通の恋人みたいに愛してるなんて言える関係じゃないけど、真っさらで、どこまでも綺麗な白。……なんてね」
最後の『なんてね』が妙に切なくて、心がキュン、と痛んだ。
ねぇ、自分から言い出した関係なのに、何でそんな顔をするの?
まるで、ナツが私のこと、ホントに愛しているみたいな、そんな切ない顔はやめてよ。