【完】“微熱”−ひと夏限定のセイシュン−
「あーあ。女二人で飲みに出たと思ったら、こんなに酔い潰れてるし」
その数時間後、居酒屋にはナツと、少し眠そうなカズの姿があった。
「っていうか、どう見ても未成年なのによく入れてもらえたね、カズ」
「ここの店長、ナツさんの飲み仲間なんスよ。だから入れるしノンアルは出してくれる」
カズは大きな欠伸をひとつするとアヤの方に行く。
「全く、お酒そんな強くないくせに何やってんだか。ほーら、アヤさん。帰るよ」
「ん……カズぅ。チビコノヤロー」
酔い潰れて意識がほとんどないアヤは、カズにおんぶされる。
なんか普段のしっかりしたアヤとお調子者のカズが逆転してる。
この二人、こうやって見るとかなりお似合いかもしれない。