想い、果てるまで



「どっから回る?」


紫波が前を向いたまま私に問いかけてきた。



空は既に明かりを失い、露店の灯りが通路を照らす。


人も大分多くなってきた。



今更なんだが、私服の紫波はなんかちょっと大人っぽく見える。

かっこいい。うん。

これならちゃんと男の子に見える。



………周りからは、私達の事どう見えてんのかな……。


やっぱりカップル?それとも友達?


兄弟………は流石に無いよね。



「んー…射的とか?」



「分かった」





ぶっちゃけ2人で回れるんなら何処でもいい。


むしろエスコートしてもらえる方が嬉しい。





< 100 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop