想い、果てるまで
「それで、俺がメイド服を着る」
「何で?せっかく格好いいのに」
真那加にアピールできる絶好の機会だよ?
「だって、壽吏には見てもらえたから」
---ドキンッ
「お前にだけ見てもらえたら、もう十分だよ」
……ほら、またそんな笑顔で変なこと言って。
あなたは私に一体どうして欲しい訳?
そんな事言われて、そんな笑顔見せられて、好きにならない方がおかしいよ。
「なあ壽吏!一緒に写メろうぜ!」
紫波はそう言って、自分の胸ポケットから携帯を出す。