想い、果てるまで





「--そういや、最近明どう?」


「……あぁ、それが、着信履歴とメールボックスがほぼ紫波に埋め尽くされて…」


……そう。私、新井壽吏は、何を隠そう最近ストーカー被害にあっているのです。



「明もまた懲りずに頑張るよね!」


「ははは!」


私にとっては嫌がらせでしかないんですけどね!


人が折角忘れようとしているのに……。





「そういや、この前、俺と新井さんが付き合ってるのを知った夜にね、いきなり俺の家に襲撃してきたんだ」


「はぁ!?」


いやいや、何おかしそうに笑ってんの!?

ていうかあいつも何してんのよ!!



「『何勝手に付き合ってんだよ!!俺に一言ぐらい言えよ!!』って叫びながら殴りかかってきてさ~。もう夜中だよ?近所迷惑もいいとこだよねー。」


「え!?殴りかかったって…大丈夫なの!?」


「ああ、うん。ムカついたからボコボコにしてやった。」



………ふ?



あの紫波を?



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