想い、果てるまで





「--壽吏」



「--!」


いきなり自分の名前を呼ばれ、ついビクついてしまった。



…ビビった。


いきなり名前で呼んできたし…。



「…んー…。やっぱり名前で呼ばれるの嫌?」


「えっ!?」


もしかして私顔に出てた!?



「……まだ新井さんどまり、か」


「…ごめん…」



なんか申し訳無い事をしてしまった…。


だって実際ちょっと抵抗あるしね。

もはやこれはコンプレックスなんかじゃなくて、何か別のトラウマでもあるんじゃないか?



……紫波は大丈夫なんだけどな……。



「うー…。もうちょっと待っててね!」


「分かった。気ままに待っとくよ。」



いい加減慣れなきゃね!



よし!頑張ろう私!



ちょっと気合いを入れてガッツポーズしてみた。





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