想い、果てるまで
「凄い意気込んでるね、真那加」
……え?
背後から何やら聞き慣れた声が聞こえてくる。
私はゆっくり後ろを振り向く。
「………先輩!」
「っちわす」
何で先輩がこんな所に?いつも一人でご飯食べてるのに…!
「こんにちわ」
「ん?あぁ、こんにちわ。えーっと、君は…?」
「斉藤さんと同じクラスの紫波明です!」
先輩は明君の自己紹介にうーんと首を傾げ、あっと気付いたように手の平で拳を打った。
「ああ、君が噂の…「あーー!先輩!私ちょっとお話があったんですぅ!こっち来てください!」
危ない!危ないところだった!
先輩が口を滑らす前に早くこの場を立ち去らなきゃ!
「じゃあ、例の事は私に任せてね、明君!」
「え?あ、うん」
私は先輩の腕を掴み、どこか人気の無い所を目指した。
「………噂?…って何?」