想い、果てるまで
「やばっ!先生たちもう来たんだ!」
急いで証拠品を鞄の中に入れる。
と、そうしている間にも、校舎の向こうからどんどん足音が近付いてくる。
…こうなりゃ先手必勝だ!
…-----……
「主任!この角を曲がった向こうから聞こえませんでした!?」
「ああ!!」
…全く。
漸く学校が終わって一安心したというのに、早速やらかしてくれた輩が居るみたいだ。
折角これから先生たちと飲みに行こうと思ってたのに、こんな騒ぎじゃ…。
…こってり絞り出してやろう。
「危険な奴がいるかもしれないから先生たちも気を引き締めて---「きゃっ!」
曲がり角に差し掛かったその時、丁度一人の女子生徒が飛び出てきて衝突してしまった。
制服からして本校の生徒だ。
「大丈夫か!?」
転ばなかったからよいものの……
って待てよ?今こっち方向から来たよな?
………って事は……
「君!!もしかして「先生!今こっちで爆破の音が!」
「おわ!」
私の言葉を遮るかのように、女生徒が泣きながら胸に飛び込んでくる。
…けど急いで離す。
他の先生の目が……。
「聞いてますか!?爆破があって、私早く先生たちを呼ばなきゃって!あれ?でも先生たちはここにいるわけで、あれ?」
「あー分かったから、後は先生たちに任せて君は早く帰りなさい!」