想い、果てるまで
「何言ってんの斎藤さん?そんなの俺がさせるわけないじゃん」
「…てか何でお前がここにいるわけ?」
ちょっと待て。ということはまさか最初っからこの人たちに覗かれてたのか?!恥ずっ!!そして彼等にはもう一度プライバシーは何かを学び直してもらいたい。
「ああ、俺壽吏のこと諦めない事にしたから」
「「「はぁ!?」」」
と、紫波、真那加、私の声が綺麗にハモった。
「何言ってんの翼君!?折角良い流れで来てんだから、そういう軽はずみな言動で壽吏を惑わせるの止めてくれるかなぁ!?」
「おまっ!!『壽吏』って!!何で名前で…!!」
紫波さん、食いつくとこが違います。
「だって俺壽吏にあんな事までされたんだもん……責任とってもらわなきゃ」
「はあ!?」
何を言い出すかと思えばこの方は。
びっくりして素っ頓狂な声を上げてしまったが、言っておくが私は何もしていない。
「壽吏!!お前何をしたんだ!!」
ほら、絶対言うと思った。
「まあそれは冗談だとして、ほんとに俺諦めた訳じゃないから。そゆこと。じゃあ帰ろう。みんなで仲良くね?」