想い、果てるまで
半ば強制的に纏められてしまい、一気に帰宅ムードとなった。
翼君を筆頭に、真那加も先輩も、紫波までもが歩み出す。
ちょっと、続きは?
とか言える雰囲気な訳もなく、私も渋々ながらに歩を進める。
--もうすっかり辺りが暗くなっていた。
街灯と、微かに漏れる家の明かりに照らされた人気の無い道を、……和気あいあいじゃないけど、5人揃って歩いている。
前方を、珍しくも言い合いをしている真那加と翼君、と真那加の隣で2人を読み取りにくい表情で眺めている先輩。
後方には、たぶん紫波が。
なんとなく振り向けないから、どんな表情だとかは分からない。
--うん。
もう何度目か分からないけど、私は本当にこのメンバーが大好きだ。
先輩とはあんまり喋ったこと無いけど。
だから、今は、…まぁこんなもんでいいかな。
十分満足してる。
欲を言うと、もっとラブラブしたいだとかあるかもだけど、それはまた今度、ね。
だって私達にはまだまだ時間もあるんだし、一つ一つを大切に拾っていきたいじゃん?