想い、果てるまで
「見て、真那加。UFO」
「いや、飛行機でしょ」
相変わらず先輩は掴めないけど、確かに今日の夜空は澄み切っている。
ちらほらと星が瞬き始めた。
…久し振りにこんなに綺麗な夜空を見れた気がする。
星とかは何度も見てきたけど、なんか今日だけは違う気がするんだ。
別に星に詳しい訳じゃないけど、私達の頭上に輝く一際目立ったあの星は、私直々に大変素晴らしいで賞を与えてあげよう。
私達を勝手に見下ろしやがって、その度胸も誉めて遣わそう。
だから、どうか何時までも私達のことを見守っていて下さい。
私達のこれからの道を、照らし続けて下さい。
それと--…
…あの星は流れていないけど、それでも有効だよね?
三回繰り返す代わりに、三つの願い事をしちゃいました。
自分欲張りなのも承知の上です。
どうか、叶いますように。
……って、こんなとこ紫波に見られたらまた馬鹿にされるか。
「…--壽吏」