想い、果てるまで
背後から微かに掛かってきた紫波の自分を呼ぶ声に、私は返事をしようと振り向く。
けど、それは叶わなかった。
声を発する前に塞がれた唇。
ほんのちょっと触れただけの、不意打ちのキス。
それは直ぐに離され、他のみんなに気付かれることもなかった。
それから密かに握られていた私の手。
そして、紫波は笑顔でこう言ってくれたんだ。
「--大好き」
--ああ、
神様、お星様。
早くも一つの願い事が叶いそうです。
--紫波と、ずっと一緒にいれますように--
-fin-