想い、果てるまで
……―――って何で!?
只今入学式真っ最中。
進行は進みに進んで、現在は新入生代表挨拶。
なのに私はここにいる。
そして、舞台に居るのは……
「………ます。新入生代表、紫波明(シワ アキラ)」
あの生意気美少年っ!!
何故?この私があのちび助に負けたっていうの?
確かにこいつの挨拶は、簡潔且つ分かり易く丁寧で、それでいてどこか気品のあるこの上ないものだった。
屈辱だわ……。
……気に入らない。
顔が良くて、その上勉強も出来るですって?
「――ふ」
隣に座っている女の子が、私の声に反応して訝しげにこちらを向いてきた。
「ふふ。ふ。ふふふ」
あいつは私を怒らした。
いいわよ。やってやろうじゃん。
絶対に目にものを見せてやるんだから!