【僕らの撃退大作戦】
タジマの場合
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ササキが自席に座って書類を見始めた、午後三時。
内勤役席の次長、タジマは、手動で操作する営業室のシャッターを下ろしていた。
操作といってもただボタンを押すだけ。
誰かにやらせるのが日常だが、あいにく今日は誰もが手一杯。
仕方なしにタジマが下ろしていた。
窓口には、支店の向かいにある弁当屋が来ていて、ちらちらとこちらを見ている。
いつもにこやかな笑みを向けてくるのだが、今日はそれがなく、少し気になった。
だが、シャッターを下ろしているから見てるのだろうと、タジマはそれ以上気にとめなかった。
ちなみに今日、その弁当屋に会うのは二度目。
いつもは愛妻弁当を持ってくるタジマだが、今日はそこから昼食を購入していた。