濡れた体温ごと奪って
「紗耶は…自分から暴露する様な性格じゃねぇからな…」
「…翔ちゃっ…っ…グス…」
「おばさん。これからの事…考え直した方がいいっすよ」
私は何故か涙が溢れて止まらなかった。
翔ちゃんは最後にお母さんへ言葉を投げかけた後、私の手を引き部屋を出ると自分の部屋へ入った。
「…くそっ!!」
部屋へ入るなり、ドカッと玄関の壁を殴る翔ちゃん。
私はただただ泣きながら見ている事しか出来なかった…。