濡れた体温ごと奪って


「や、やめさせてよっ!!あんた最低だよっ!!どうしてこんなっ」


「……………」


「翔ちゃっ!!どうして、やり返さないのっ?!翔ちゃんならっ…押さえられるっ…のにっ……ヒクッ…やめて…」


「……もういいわ」




女の人は瞳に涙を溜めたまま、そう一言だけ呟くと翔ちゃんを見つめた。


それと同時に男の人達の動きも止まり、私は翔ちゃんへ駆け寄り翔ちゃんの体を抱きしめた。



< 222 / 259 >

この作品をシェア

pagetop