濡れた体温ごと奪って


イギリス行きを渋々納得したお前の目は寂しさを物語っていた。


一年も寂しいよな。


お前には一年だけだって言い方したが、正直俺も一年は長いと思ってる。


お前が居ない一年…考えられねぇんだ…本当はな…。


でもな、俺まで、んな事言っちまったら…お前は余計つらくなんだろ。


だからな…平気な振りをした。


俺は今…イギリスへ行く一年間の事よりも、帰国した後のお前との未来を見てる。


一年頑張ればずっと一緒にいられんだ。


未来を見て乗り越え様な。



< 242 / 259 >

この作品をシェア

pagetop