素直に優しく―360日の奇跡―
人は所詮たった一人で生きていくものだ。
捻くれた考えでも、確かに私は物心付いた頃からそう考えていた。
「ヨリー、今日遊ばない?」
「…他当たれば?」
友達なんかいらない。
裏切るような奴らならつるまない方が良い。
ひねくれ者の私は学校のクラスメートに誘われてもその子を見ようともしないでそれを一蹴した。
――…うざい…ほっとけよ。
そう思っても口にはしない。
だって口にしたら面倒でしょ?
面倒に巻き込まれるなんてゴメンだから。
そうやって今日も私は一人。