爽やか抹茶Days~若様のお茶はいかがですか?~
とは言うものの結局気の利いた会話を振れないまま、徐々に陽は傾き始めいつの間にか茶室の窓から入る光で畳は少し紅く染めていました。
その窓の戸締まりを確認した後、まだ挙動不審全開の私が出入口から出ると待っていた八束先輩はいつもの涼しい顔で部室の鍵をかけています。
「さてそれじゃ帰るとしますか。」
ただそれだけ言って微笑みかけてくれただけなのに先程の気まずさあってかまた顔が熱くなり始める私って一体…。
本当にこれで何回目ですか?私…。