爽やか抹茶Ｄａｙｓ～若様のお茶はいかがですか？～

どうしたものか。
どう返したら良いか分からず、玄関先で正座のまま頭を捻り首を傾げつつ曖昧に返事をした時でした。


「ちょっと八束～！
冷蔵庫に入れてたケーキ知らない？」

家の奥から若い女性の声とパタパタとスリップの音が近づいてきました。
その瞬間いつも笑顔を絶やさない八束先輩が珍しく、廊下の先を睨みながら苦悶の表情を浮かべたのは気のせいではないのでしょう。


玄関のすぐ右手に延びている廊下の陰からひょいと現れた女性は声から推測した通りお若いです。
長い髪の毛を緩くシュシュでまとめて、八束先輩と同じようにラフな格好ではありますがスキニーのデニムが細身で綺麗なプロポーションを引き立たせています。

先輩と年齢が近く見えるあたりお姉さんでしょうか？