爽やか抹茶Days~若様のお茶はいかがですか?~
前をゆく諒ちゃんの周りには色鮮やかな落ち葉が散っていて、時折風で舞い上がったりカサカサと揺れたり。
『あーちゃんに質問するけど失敗しても頑張れたのは応援だけのお陰かな?
本当は八束先輩にっていうのが大きかったんじゃないのかな?』
まだ視線を前に向けたままの陽ちゃんが唐突に切り出しました。
どうなんでしょう…。それは答え難い質問ですね。
もしかしたらさっきと同じ状況で陽ちゃんや諒ちゃんに同じように励まされても頑張れたかもしれないですし…。
ごにょごょとそんな事を答えていると『それじゃあもう一つ質問するね』と言って手に持っていたココアをまた一口口に含みました。
ふーっと息を着けば白い息が漏れて、それはまるで何かが変化した事を告げる合図の様です。
私より背の高い声の主を見上げるとそこにはいつも笑顔を絶やさない陽ちゃんがいるはずなのに、なのに目線の先にいる陽ちゃんは真剣そのもので、こんな真剣な顔を見るのは何時以来だろうと思う程です。
そしてその質問を口にしました。